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    幸田村

    福岡の劇団HallBrothers・主宰幸田真洋の日記とか雑記とかいろいろ。

    プロフィール

    幸田真洋

    Author:幸田真洋
    劇団HallBrothers主宰・脚本・演出・役者。

    次回公演は2018年1/31~2/3
    @パピオビールーム大練習室
    キビるフェス~福岡きびる舞台芸術祭~2018

    『となりの田中さん』を再々演します!

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    2017.10
    12


    22:34
    Category : 芝居
    芝居を作っていく時には「ダメ出し」をします。
    役者の演技やスタッフワークなどの改善したいポイントについてダメを出すわけですが、できるだけいいダメ出しをしたいといつも思っています。
    「そこがダメだよ」
    だけだと、何をどう改善すればいいのかわかりません。
    ですから、どうすればいいのかを具体的に表現しているのがいいダメ出しだと、僕は思っています。
    演出家によっては「改善策を考えるのは役者の仕事」と言って、とにかくイメージだけ伝える、後は役者で何とかやれよという方もいて、それはそれで一つの考え方です。どれが正しいというのはありません。
    僕の場合、劇団が未経験者歓迎!というアルバイト募集みたいなスタンスでいるので、ホントにたくさんの未経験者がやってきます。
    なので、そういう人でもわかりやすいようにできるだけ具体的に指示を出すようにしています。
    「そのセリフで一歩、そっちに動いて下さい」
    とか
    「そのセリフのトーンを一つ上げて下さい」
    とか
    「このタイミングで立ちましょう」
    とか、コアな演劇人が見たら「何じゃそりゃ!?」と憤怒しそうな単純な指示ばかりです。細かく段取りを決めるわけですね。
    「芝居は段取りじゃない!段取りに縛られたら死んでしまう!」
    というスタンスの人とは絶対に相容れない作り方をしています。
    こういうのばかりはよくないなあ、と僕も確かに思うのですが、芝居歴が短い人にあまり難しいことを言っても結局は改善しないことが多いのです。
    というわけで、できるだけわかりやすく、具体的にといのをいつも心がけているのですが……
    昨日の稽古でやってしまいました。だめなダメ出しを。
    その日は午前中学校の授業で、セリフを覚えてきてねといったのに覚えていなかった学生へプルプルしながら怒ったので、その余波が劇団の稽古でも続いていたのかもしれません。
    通し終わってダメ出しをしている時に言ってしまいました。
    「そこ、棒読みです」

    ……だから何だってダメ出しですね。

    役者ももちろん棒読みにしてやるぜ!と思って棒読みをしているわけではなく、何らかうまく気持ちを掴めなかったり、流れなかったりするわけで、その原因を共に考え、対策していくことが必要なわけですが、
    「棒読みです」
    と単に事実を述べられても困るわけですね。
    しかも演出家(僕)なんだか怒ってるし。そんなのでプルプルしながら
    「棒読みです」
    と言われても
    「はあ……すみません」
    としか言えないじゃないですか。

    家に帰って反省しました。

    事実を述べるだけなら演出家はいらないです。
    じゃあ、どうするのか。どうすれば棒読みじゃなくなっていくのかを演出するのが演出家の仕事なわけで、感情に任せて「棒読みです」とか言っている場合ではないのです。

    自戒を込めて、ここへ書き記しておこうと思います。

    そんな稽古真っ最中の『だめな大人』大分公演が近づいてきました。

    10/28(土)29(日)@AT HALLです。
    チケットまだ山ほどあります。
    そりゃそうですね。縁もゆかりもない初めての土地です。
    大分のみなさん、是非、劇場へ来てください。
    本番までにはいいダメ出しをちゃんとやって、きちんと芝居作っていきますので。



    2017.10
    06


    23:58
    Category : 芝居
    昨日、本番でした。
    宗像市立自由が丘中学校三年生を前に、卒業生バンドWINDMILLと九州ビジュアルアーツ声優・パフォーマンスアーツ学科から選抜された出演者たち、スタッフも音響学科の在校生というチームでバンド×演劇のコラボ作品を上演しました。

    客席の後ろから見ていた感じでは、すごく集中して見てくれていましたし、観劇後に「CDが欲しい!」と言っているコたちの声も聞こえたので大成功だったのではないかなと思います。つまらなかったらCD欲しいとはならないですものね。
    バンドと物語が上手く溶け合ったからこその反応じゃないかなと思います。

    嬉しかったのは最後の曲中にカーテンコールをやったんですが、出演者たちが手拍子を煽るような演出があったんですね、その時に後ろの方に座っていた女の子たちが「え、これやっていいの?やっていいの?」みたいな感じでアイコンタクトしながら、おそるおそる手拍子をやり出したところです。
    学校行事の一環で、もしかしたら「別に演劇とか見たくないし」とか思っていた子もいたかもしれないのに、最後に一つになれたわけですから。作っている側としてこれほど嬉しいことはないですよね。

    作る側にいると、そっちが当たり前になってしまってお客さんとの距離を測れなくなってしまうことがあります。
    お客さんと一口に言っても色んな人がいるわけで「観たい!」と積極的に観にきてくれた人と、「付き合いで」とか「しょうがなく」とか受け身で観にきてくれた人とがいます。
    そしてHANARO projectで釜山に行った時に思ったのですが、日本人は元々「楽しもう」というより「楽しませてよ」という受け身体質の方が多い。
    この距離を測りまちがえてしまうと、お客さんを置いて行ってしまうことになります。

    積極的に観にきてくれる人は極端に言ってしまえば放っておいても勝手に楽しんでくれるわけで、照準を合わせなければいけないのは受け身の人です。
    その人たちをいかに前のめりにさせるか、そして距離を縮めていくのか。
    グイグイ行けばいいわけでもない。かといって控えめでいればいいわけでもない。
    恋愛と同じですね。
    グイグイ行き過ぎると引かれてしまったり、逆に控えめでずっと踏み込まないでいると平行線のまま終わってしまったり。
    相手の様子を測りながら、ここぞというタイミングを逃さずに踏み込むことが大事なんじゃないかと。

    そういう意味では、こちら側も貴重な経験をさえてもらいました。

    とにもかくにも、無事終わってよかったです。
    なにより楽しかったですしね。

    あ、WINDMILLのCDはこちらから買えるようです。
    http://tower.jp/item/3906257/FACE-TO-WIND
    素敵な曲ばかりなので、聞いてみてください。

    あと、こちらがラストでやってもらった曲。個人的にも好きな曲です。




    さて。
    学校の方はひと段落したので、次は自分の劇団を頑張らねばいけません。
    っていうか、大分公演は今月末ですしね。
    ちょっと焦ってきました。頑張ろう。

    おしまい。


    2014.09
    23


    23:44
    Category : 芝居
    『家中の栗』の本番が近づいてきました。
    僕も出演するので、そろそろセリフを覚えなければいけません。

    稽古では、僕は演出をしているので、代役に入ってもらって立ち位置を決めたり、動きを作ったりしています。
    やっぱり演出家にとって外から見てどう見えるか、というのが大事ですからね。
    まずはそこを決めてしまって、ある程度形ができてから、僕も中に入って演じる、という方法をとっています。

    当然、他の役者は何回も稽古を重ねているので、自然とセリフは入ってきているのですが、僕は外から見ているだけなので、まだちっとも入っていません。
    なので、これから覚えなければいけないのです。

    で、演劇をやったことない方からよく
    「セリフってどうやって覚えるんですか?」
    と聞かれるので、改めて自分がどうやってセリフを覚えているのか考えてみようと思います。

    一番、ラクに覚える方法は、何度も稽古することです。

    通常、演劇というのは

    本読み

    半立ち稽古

    立ち稽古

    通し稽古

    という順番で作っていきます。

    本読みとは、その名の通り本読みです。
    みんなで丸くなって(丸くならない場合もありますが)、声に出して台本を読む。
    ここでそれぞれのセリフのニュアンスとか、シーンの雰囲気とかテンポとかを掴んでいくわけですね。
    そして、何度か本読みを重ねていくと、だんだん全体像が頭に入ってきます。これが第一段階。

    次に半立ち稽古に移ります。
    半立ちとは、台本片手に立ち位置や動き、出入りを決めていく稽古です。まあ、設計図をもとにあれこれシュミレーションしてみる、というようなイメージでしょうか。
    この稽古を重ねていくと、実際自分の体も動かしていくわけですから、台本に書かれていることがより具体的に、立体的に立ち上がってくるわけですね。
    このあたりで、だんだんセリフが入ってきます。
    特に意識して覚えよう!としなくても、何度もシュミレーションしていると自然と入ってくるものです。

    そして、立ち稽古。
    これは台本を放して稽古をします。
    この稽古に入る前には家で覚えてくる、という作業が必要にはなります。
    しかし、半立ち稽古をしっかり重ねておくと、シーンのイメージが具体的に頭にあるので覚えやすい。英単語を覚えるのより、ぜんぜんラクです。
    で、立ち稽古の時には、プロンプといって、セリフを忘れた時に見ている人が代わりに言ってあげる、というようなこともやるので、そうこうしているとだんだんセリフが入ってきて、命がこもってくるわけですね。

    最後に通し稽古。
    最初から最後まで、止めずに通してお芝居をします。
    この稽古を繰り返して、セリフを、役を、完全に自分のものにしていくのです。

    以上の段階をしっかり踏まえていくと、労せずしてセリフは入ります。

    とはいえ、僕を含め劇作家というのは、なぜか台本を書き上げるのが遅いので、実際は上記のような十分な段階が取れない、なんてことも珍しくはないんですが…まあ、それはいいです。

    とにかく、きちんと段階を踏んでいけば、セリフ覚えにそう苦労はしない、ということですね。

    が、僕の場合は最初にも言ったように、最初のうちはずっと外から見てるだけで、立ち稽古の終わりくらいからしか中に入ってやらないので、セリフを覚えるという作業が必要になってきます。

    で、どうやって覚えるかというと…

    ここまで書いてきてなんですが、コツなんてものはありません。
    とにかく、口に出して言う、これだけです。

    台本をじっと眺めていてもちっとも頭に入ってきません。
    小学生の頃、漢字の書き取り帳というものがあったと思うんですが、漢字を覚えるためにひたすら書き取りをさせられましたよね?
    あれと同じで、とにかく自分の体を動かして覚えるしかない。
    つまり、ブツブツブツブツ、セリフを口に出すしかないのです。

    僕の場合は、まずは三四行を何度も声に出して言います。この時はまだ台本を見ながらです。
    で、何度か繰り返したら、台本を見ずにソラで言います。
    OKだったら、更に三四行を付け足して、また台本見ながらブツブツ言います。そして、ある程度繰り返したら台本を離して、ソラで言ってみる。で、OKであれば更に三四行付け足して…といった感じでだんだん増やしていくわけですね。
    なんたる地道な作業…!

    しかし、こうやって地道で根気のいる作業を繰り返してこそ、覚えるものです。

    台本をパッと見て、パッと覚えられるならいいですが、そんな人はほとんどいない。ごくまれに一二回読んだだけで覚えてしまう人もいますが、多くの人はそうではありません。
    何度も口に出して、つまり反復練習して初めて自分のものになる。
    野球選手が素振りをするのと同じように、試合で活躍するためには地道な努力が必要なのです。

    というわけで、昨晩あたりからブツブツと地道な努力を始めたのですが、奥さんから「うるさい」と一喝されてしまいました。



    …まあ、こういう抵抗にあいながらも、根気よく続けなければいけないということですね。


    さ、がんばろ。








    2014.09
    21


    23:10
    Category : 芝居
    劇団HallBrothers『家中の栗』の本番が近づいてきました。
    稽古も佳境…というほどではないですが、まあ、だんだんと形ができてきつつあります。

    今回の芝居は会話劇です。
    会話劇とは簡単に言えば、会話で見せていくお芝居で、派手にアクションしたりとか、踊ったりとか、歌ったり…なんてことはありません。
    地味に会話しているだけです。

    と書くと簡単そうに見えますが、「普通に会話する」というのは結構難しい。

    「演技」となるとどうしても力んでしまったり、「これが演技だ」みたいなヘンなイメージの刷り込みがあったりして、なかなか「普通」にはいられないものなのです。

    前述したように地味な会話劇なので、とにかく会話が命、嘘くさくなってしまうとアウトなわけですが、どこか芝居くささが漂ってしまうことがある。

    今日の稽古もそこのところで何かいい方法はないのかと悩んでいたのですが…はたと思い出しました。

    「役者に何か作業させるといいよ」

    昔、平田オリザさんがそう言っていたと、人づてに聞いたことがあります。人づてです。もちろんですが、直接本人から聞いたわけではありません。

    役者に何か作業をさせながらセリフを喋らせると、うまく意識が分散されて力が抜けると、そういう理屈だった気がします。

    じゃあ、早速やってみるかということで、お菓子をボリボリ食べてもらいながらシーンを演じてもらったのですが…なるほど、確かにいい感じに力が抜けて自然になりました。

    セリフを喋りながらお菓子を取り出し、袋を破って、ボリボリ食べる。時には人にあげたりする。
    その間もセリフを止めることはなく、リズムよい会話を続けてもらいます。

    さっきまではどうも芝居ががってるなあ、と思っていたシーンが、その辺で喋っている人を覗き見ているような自然な感じになりました。

    これは、使えます。

    今回はお菓子を食べる、という行為でしたが、掃除をするとか、洗濯物をたたむとか、何でもよいと思います。
    とにかく継続して行う作業であれば何でも。

    ただ、今回のお菓子の場合は食べ過ぎて太ってしまうかもしれない、という危険性はありますが…

    しかし、うちの役者たちは喜んで食べていました。

    芝居がよくなるのは嬉しいですが、ちょっとは自制しろよ、とも思ったものです。

    おしまい。



    2014.09
    19


    23:40
    Category : 芝居
    非常勤講師を務めている九州ビジュアルアール声優学科1年Cクラスのリーディング公演がありました。
    リーディング公演とは日本語で言うと朗読公演ってことですね。

    一口にリーディングといっても幅広いもので、一応台本は持っているけど、普通の芝居と変わらないくらいに動くものもありますし、イスに座って本当に「読む」だけのものもあります。演出次第でいろんな表現ができるということですね。

    今回やったのは純粋な「朗読」

    ちょっとだけ動いたり、地の文を読む生徒とセリフを読む生徒を分けたりと、多少の工夫はしましたが、極力「朗読」になるよう心がけました。

    しかし、朗読って難しいですね。

    普通の芝居は動いて、セリフを喋るわけですから、視覚・聴覚への刺激があるわけですが、朗読というのは大部分が聴覚的な刺激になる。
    お客さんへの刺激が一つ減るわけですから、これは退屈して眠ってしまう可能性が増えるということですよね。

    そんなわけで、本番を迎えるまでは「お客さんに居眠りされてしまうのではないか」とドキドキでした。

    結果的には(全てのお客さんを見たわけではありませんが)、ほとんどの方は集中して見てくれていたようです。
    いやー、生徒が頑張ってくれたおかげですね。

    今回、純粋な朗読に近いものにしたのには理由があって、やはり声優学科だけに音声表現がうまくなってほしいという思いがありました。
    そのため、視覚に頼りすぎない、聴覚に特化した表現をやった方がいいのではと考えたのです。
    その意図をしっかり汲んで、生徒たちは頑張ってくれました。

    とはいえ、僕は演劇人であって朗読家ではありませんから、上手な朗読を教えられたかは自信がありません。

    今回の公演をきっかけによりよい朗読のテクニックを学んでいってくれればな、と思います。

    また、僕自身にとっても純粋な朗読は初めてだったので、発見の多い公演でした。
    ただ、もっとうまく演出できたのではないかと後悔も多々あります。

    今週は僕が担当した1C以外の他クラスも同じようにリーディング公演があって、公演ウィークでした。

    他のクラスの公演ももちろん見に行ったのですが、それぞれに演出の講師の色が出ていて、どれも違ったものでした。

    その中でもガラパの川口君(彼も同じ1年生の講師なのです)が演出した作品は、より演劇的なアプローチをしたリーディングで、演劇作品としての完成度は高く、同じ演劇人として嫉妬してしまいました。
    やっぱり人がいい作品を作ってるとね、悔しいですからね。

    でも、そうやって刺激をもらえるところも学校に関わって良かったなと思えるところです。
    生徒もそれぞれが友人でありライバルなんでしょうけど、講師も同じ。やはり他の講師よりもいい作品を作りたい。
    前向きな競争は大事ですよね。

    というわけで、1年生最初の公演はとりあえず無事に終わり、一安心です。
    これでクラス替えがあるので、今回一緒に作品を作ったメンバーとはバラバラになってしまいますが、これからもみんな頑張ってほしいなと思います。

    おわり。