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    幸田村

    福岡の劇団HallBrothers・主宰幸田真洋の日記とか雑記とかいろいろ。

    プロフィール

    幸田真洋

    Author:幸田真洋
    劇団HallBrothers主宰・脚本・演出・役者。

    次回公演は2020年5月の予定。
    その前に……2020年3月九州ビジュアルアーツ俳優学科卒業公演『君の背中のナップサック』作・演出。

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    2019.12
    09


    16:23
    Category : 日記
    KVAまでの通勤にJR鹿児島本線を利用しているんですけど、すぐ遅延するんですよJRは。
    ホントに多い。今日も遅延していました。
    別に何でもない時なら遅延したってかまわないんですが、今日は何でもなかった。

    列車の中で催してしまったのです。

    今日はそのお話をします。


    先週金曜日に出産した妻はまだ入院中。
    そして今日は月曜日。娘の保育園への送り迎えは僕がしなければなりません。
    授業は9;20から。原田駅8時37分発の快速に乗って9時02分に博多着です。駅から学校までは5分もかからないので、この電車で十分間に合います。
    しかし、JRは遅延が多い。
    できればその前の8時30分発か24分発に乗りたいところ。
    が、うちの娘、朝が苦手なのです。
    まず、起きてからご飯を食べだすまでがホントに長い。
    だらだらだらだら。怒ってもなだめすかしてもまるで効果なし。
    ご飯を食べてからも着替えるまでが遅い。着替えてからも髪の結び方で文句を言うのでまた時間がかかる。
    毎朝毎朝、大変なのです。

    奧さんがいればお任せして僕だけさっさと行くことはできますが、しばらくはそうはいかない。

    子どもは起きてから脳が動き出すまで二時間はかかる、という記事を読みました。
    なのでできるだけ早く起こそう、とはいえ、8時に家を出るために6時は早すぎるかな、と思ったので6時40分ごろに起こすことにしました。

    6時ごろから暖房をつけ、部屋を暖め、電気もつけて起きやすい環境を作ります。
    隣の部屋ではテレビもつけたりして。
    そうすると、6時40分ごろには自分で起きてきました。出だしは最高のスタートです。
    ご飯もやや時間はかかりましたが、いつもより早く食べ始めました。

    いつもは二階で僕ら家族だけで食べていますが、奥さんのいない今は一回で祖父母と一緒に食べます。

    そして、食卓にはカレーが並んでいました。

    昨晩、娘のためにと祖母がカレーを作っていました。
    その残り物が僕の前に置いてあったのです。

    カンの言い方はこのカレーが伏線だとお気づきかもしれません。
    そうです、僕は朝、カレーを食べるとすぐに催してしまうのです。が、この伏線は半分当たっていますが、半分は外れています。
    なぜなら、この後、まだ家を出る前に催してしまって、ちゃんと用を足したからです。

    娘の着替えも終え、僕も用を足して、しかしまだ時間はあります。いい感じです。
    が、髪の結び方でつまづきました。
    娘はガラス玉みたいなやつがついたゴムで結べというので、それで一つ結びをしようとしたら二つ結びがいいと言い出したのです。

    ピンク色のガラス玉がついたピンク色のゴムともう一つ、白のガラス玉がついた白のゴムがありました。
    娘はピンクが好きなので「こっちで結ぶね」と結んでいたら「二つ使って。二つ結びして!」と泣き出したのです。
    「でも、ピンクと白やん。左右で違ったらおかしくない?」
    と言ったら
    「この間〇〇ちゃんがそうしとったもん!」
    と友達を引き合いに出します。
    「他人がどうとか、そんな関係なかろうもん。」
    と祖母が言ってもイヤだイヤだの一点張り。こうなると泣き止むまで時間がかかるので、娘の言う通り、二つのゴムを使って二つ結びをすることにしました。

    女性のみなさん、二つ結び難しくないですか?

    櫛を使って真ん中から髪を二つに分けるのが難しい。
    慣れていない僕は時間がかかってしまいます。

    そうこうしていたら、結局家を出る時間が遅くなってしまいました。もう24分や30分には乗れません。しょうがない37分で行くしかない。

    祖父の車に乗せてもらって、娘を保育園へ送ります。時計を見たら8時28分でした。
    保育園から駅までは歩いて4,5分です。祖父の車で送ってもらえばもっと早い。
    が、最近世話になりっぱなしなので、まだどうにか間に合うし歩いて行くよと伝えました。

    これがいけなかった―

    朝、カレーを食べると催しやすいのはこれまで何度も経験してきたことなのでわかっています。
    が、今朝は早々に出してきました。
    髪の結び方でつまづきましたが、問題なく娘を保育園まで送れたし、早起きして気分もよかったのでしょう、なぜか、駅までさわやかに小走りしてしまいました。

    と、駅が近づいてきた時、上り電車が滑り込んでくるのが見えました。
    時計を見ると8時34分。37分にしては早い。とすると、30分の電車が遅延しているのか?

    ダッシュすれば乗れそうではありましたが。
    が、ここまで年甲斐もなく爽やかに小走りしてきたものだから、足首が痛かった。
    「3,4分の遅延くらい大丈夫だろ。次の電車で行こう」
    と30分をパスしたのでした。

    8時37分に予定の電車が来ます。
    こいつは遅延していなかったので、すっかり安心しきっていました。
    が、南福岡駅の前あたりで電車のスピードががくんと落ち、止まってしまいました。
    「信号待ちです」
    とアナウンスがあります。
    おや、と胸騒ぎがしました。
    進みだしてからもなかなかスピードが上がりません。
    時計を見ると9時前を指しています。おかしい、だって9時02分博多駅着のはずです。でもまだ笹原にもついていません。
    「この電車、10分ほど遅れて運行しております。お客様には大変ご迷惑を……」
    とアナウンスが流れました。そんな時……催してしまったのです。

    小走りがよくなかったんですかねえ……
    全部出し切ったと思ってんですけど、それは昨日の分で、朝のカレーの分は今、来たってことですかね……

    ともかく、収まる気配はありません。むしろ便意はどんどん強くなる。
    反比例して、電車はのろのろ進みます。
    時計は9時を過ぎました。
    頭の中で計算します。この調子だと、博多駅に着くのは9時10分過ぎ。授業開始は9時20分。タイムカードを切る時間なんかもあるからダッシュしなくてはいけません。
    しかし……ダッシュできるのか、これで。
    というか、博多駅まで無事にたどり着けるのか?

    つり革を強く握りしめて気をそらそうとします。
    が、気張っているみたいになって余計便意が刺激されてしまいました。ヤバイ。

    博多駅の一つ手前、竹下駅で降り、用を足すか迷いましたが、絶対9時20分には間に合わない。いや、博多駅で用を足してもこの時間だったら間に合わないんですが、傷は浅い方がいい。竹下駅で次の電車を待ってたらずっと遅くなってしまいますから。
    とはいえ、便意はマックスに近い。しかもこの感じ、絶対お腹を下している。もしここで漏らしたりしたら大惨事になってしまう。
    竹下駅に着き、降りるかどうか迷いました。遅延しているせいかいつもより多くの人が乗ってきた感じがしましたが、きれいな女性ばかりでした。なんてことだ、この中で漏らしたりしたらもう立ち直れないかもしれない。いや、でも……と逡巡しているうちにドアは閉まり、発車しました。
    もう後戻りできない……持ってくれ……尻……!

    博多駅につき、ドアが開くと臀部に力を入れた感じで小走りしました。見る人が見たら「あいつ絶対う〇こ我慢してるぜ」と見えたかもしれません。
    でも、大抵こういう時って駅のトイレって埋まってますよね。
    例にもれず、やっぱり埋まってました。4つある個室が同じタイミングで埋まっているってどういうことですかね、ホントに。
    きれいに閉じられたドアを見た瞬間絶望的な気持ちが襲い、思わずドアをノックしました。コンコンと当たり前の返事が返ってきます。
    あれ、閉まってるのにドアを叩く人の気持ちが今までわからなかったんですが、今日、わかりました。「早く出ろ」という呪詛です。しかし、ノックしたからといってすぐに出てきてくれるお人よしなんていません。世の中ってのは世知辛い。
    ここで待っていても仕方がないとまた見る人が見たらわかる微妙な小走りで改札を飛び出しました。
    時刻は9時12分過ぎ。ダッシュすれば授業には間に合います。いや、授業には間に合うけど僕の便意が間に合わないかもしれません。
    地下へ降りました。トイレがある場所は頭に入っています。しかし、ここのトイレは個室が一つしかなくて大抵埋まっています。キレイですからね。
    が、一縷の望みをかけて向かいました。と、男性用と女性用の間にある身障者用のトイレが開いていました!



    ……セーフ。


    時刻は9時15分。
    絶対間に合わないので、学校へは「遅延で……」連絡を入れました。「遅延な上に便意を……」と丁寧な説明をしようかと思いましたが、それを伝えられても困ると思ったので遅延で済ませました。

    やっぱりお腹を下していました。
    朝カレー恐るべし。

    すっきりし、ウォシュレットを起動。
    こういう時ってマンガだったら紙がなかったりするよね、とトイレットぺーパーホルダーを見ると、ありませんでした。


    ……今日はそういう日なのでしょうか。


    しかし、身障者用トイレなのでオストメイトトイレっていうんでしょうか、あれがもう一つあって、そこの紙はたっぷりあったのでどうにか手を伸ばして事なきを得たのでした。



    以上、そういう話でした。







    2019.12
    07


    13:01
    Category : 日記
    出先でコンビニのトイレを借りたんですが、便器の中に紙が残っていたんです。
    あ、男性用便器ではなく、洋式便器ですね。
    たまにありますよね、前の人の流し方が悪かったのか、流した後に紙を投げ捨てたかでぷかーっと紙が浮かんでる時。
    ブツは浮かんでなかったのでまだよかったですが、嫌だなあと思いながらレバーを引っ張ると流れるどころか水が溜まり始めました。

    ……詰まってる?

    これはとても用を足すどころではないと外に出ました。
    かといって、このまま放っておいても後の人が困るし、店員さんに一言「トイレ詰まってますよ」と伝えるべきです。
    が、レジの方へ歩を進めてはたと気づきました。
    今、手を洗った、と。

    用を足してはいませんが、水洗レバーを引いたし、トイレのドアも触ったので手を洗ったのです。そして、エアタオルを使いました。ブオオオオオ……と派手な音が鳴っていたのです。

    あの音、絶対店員さんに聞こえているはず。

    そして店員さんなら「ああ、トイレ使ったのか」と間違いなく思うはずです。そりゃそうですよ毎日聞いてるはずですから。

    ってことはですよ、
    「……え、これ、お前やろ?」
    って思われません?

    親切に「詰まってますよ」と伝えたところで
    「え、お前、今使ってたやん?詰まってますよじゃなくて、詰まらせたんですすみません、だろ?」
    とか思われませんか?
    いや、伝えた瞬間は「そうなんですか。お知らせありがとうございます。」と対応してくれると思いますが、僕が出て行ったのち、
    「っていうか、犯人お前やろ?なに人のせいにしようと?マジ最悪、クソオヤジが。あんな大人になりたくないよね。」
    とか店員さん同士で悪口言うに決まってます。っていうか、僕が若者だったら言います。
    (店員さんは若者2人でした)

    ……これは言わない方がいいんじゃないのか?

    いや、でも後の人困りますよね。
    伝えた方が親切に決まっています。
    でも……僕が犯人ではないとどうやって証明したらいいでしょう?

    「僕が来た時には詰まってたんです!本当なんです!詰まってるって思わなくて水洗レバー引いちゃったから手を洗ったんです!エアタオルを使ったのはだからなんです!だから……だから……僕が用を足して詰まらせたわけじゃありません!」

    なんて訴えればいいですか?
    いや、めちゃくちゃ怪しいでしょ。普通こんな説明台詞言わないですよ。

    どうやって誤解なく伝えればいいでしょうか……

    詰まらせた本人が自己申告するはずない、すなわち、店員さんは僕がエアタオルを使ったからといって僕を犯人とは疑わない、という性善説を信じてもいいかもしれませんが、いや、どうでしょう、人間そんないいやつばかりじゃないでしょう。僕が絶対に他人を疑う人間なので他人もまた疑り深いと信じているのです。ああ、このネガティブな世界観が親切心を邪魔している。

    ということをうだうだ悩んで、結局、ほうじ茶を買い、支払いの時にさりげなく伝えようと思ったのですが、それも
    「こいつ罪滅ぼしのためにほうじ茶買いやがったよ」
    と思われそうで、黙って店を立ち去ったのでした。




    ……っていうか、そっちの方が逆に怪しいですよね。



    でも信じて、店員さん!ぼ、僕じゃないんだあああ!!!






    2019.11
    29


    09:00
    Category : 日記
    娘のかかりつけの皮膚科があるんですが、人気の病院らしくめちゃくちゃ人が多いのです。
    受付開始が8時20分からなんですが、8時には既に人が並んでいる状態。
    9時の診察開始時間に行ったりするとその後1.2時間順番待ちになることもあります。
    というわけで、8時には順番を取りに行くようにしているのです。

    現代はスマホがあるからいいですね。順番待ちも苦にならない。
    ちょうど昨日観ていた映画の続きを見ようとスマホもフル充電して出かけました。

    8時前に着くと既に2人並んでいました。
    2番目のおばあさまの後ろに並んで、さあ映画を見ようとスマホを取り出すと、なぜだかおばあさまがこちらを見ています。
    「おはようございます。」
    ととりあえず頭を下げて、映画、と思ったら
    「今日は少ないですねえ」
    とおばあさま。

    まあ、8時前でも5.6人いることもありますから、確かに少なめです。
    「そうですね、」
    とイヤホンを取り出し、「俺はこれから一人の世界に入るんだ」アピールをさりげなくしてみたんですが、
    「いつもの倍以上かかったから、もうたくさん人が並んでるのかと思った」
    とさらに言葉を続けます。
    「あたし、○○の方から来てるけど、事故があってたでしょう?」
    おばあさまがおっしゃった地名は僕の家の近くで、どうやら同じ方角のようです。
    僕は裏道の側道を走ってきたのですが、そういえば県道が激しく渋滞していました。
    「○○あたりで事故があったみたいで。そこを抜けたらスッと来れたんだけど、そこまでは全然動かなくてねえ」
    「僕も見ましたよ。」とか言ったら話が長引きそうだったので、適当に「そうなんですね。」「へえ」と相槌を打っていたんですが、
    「渋滞ってねえ、原因がわかればしょうがないかと思うけど、わからなかったらイライラするでしょう?」
    とまだまだ続く。
    無視してイヤホンをし一人の世界に入るのも悪いので、「ですよね」とか挨拶よく相槌は打ちながらも片耳にイヤホンをつけたりして「そろそろ大丈夫です」アピールをしたりしてみたんですが、
    「前に○○の方で事故があってねえ」
    と今度は違う事故の話になってしまいました。

    ……そんなに興味ないんですけどね。
    どちらかといえば、いや、どちらかといわなくても僕は映画が見たいんですが。

    しかしおばあさまのお話は終わりません。
    そのうち8時20分になって受付が始まりました。



    受付を終え、車に戻ります。
    病院が開くのはもっと後なので、受付終わったら目の前の駐車場でしばらく待っていなければなりません。

    僕より先に受付を終えたおばあさまが車に乗り込もうとしながら、なぜだが僕の方をじっと見ていましたので、さっと目をそらして自分の車に乗り込んだのでした。




    2019.11
    26


    22:07
    Category : 日記
    火曜日は朝から夕方まで専門学校での講師業なのですが、昼休み、久々に近くのスターバックスへ行きました。
    11/4(月・祝)『女の幸せ』の千秋楽以来です。
    そう、千秋楽の後のバラシの忙しい最中、レンタカーを借りに行く前にしれっと行ったんです。
    劇団員はなかなか戻って来ないなと思ってたことでしょう。ごめんね。疲れた時は愛しい人に癒されたいじゃないですか。
    ここのスターバックス、僕好みのとても可愛い店員さんがいます。→
    あの時もニッコリ笑顔で出迎えてくれてどんなに癒されたことか。
    できれば毎日行きたいくらいですが、実は今、カフェイン断ちをしているのです。
    適量のカフェインは身体に良いという話もありますが、頻繁に飲んでいると足裏が老廃物でいっぱいになるのですよ。
    (カフェインは利尿作用はあるけど、老廃物が身体に残ってしまうのです)
    公演終わって今年はもう大きなイベントはないし、ストレスフルな身体を癒そうとカフェイン断ちを始めたのです。
    もう、小学生かというくらい麦茶しか飲まない毎日。

    が、今日はクール末の授業。
    今日を終えたら10日くらいクールの谷間で休みになるし、その解放感もあってか今日くらいいいかと昼休みにスターバックスへ行きました。
    そしていました。可愛いあの子が。
    レジをしてくれたのは別の子だったんですが、その隣からひょいと顔を出して「こんにちは」と言ってくれましたよ。

    こ ん に ち は

    どうですか。
    常連に向けるこんにちは。
    いや、ただ挨拶されただけですけどね。
    でもほら、通ってなければ覚えられないし、わざわざこんにちはなんて言われませんよ。レジの人の横から顔を出してね。
    ああ、もう、あのこんにちはだけで元気になったし、またあの子に会いに行こうと、カフェイン断ちなんて知るか、と、思いましたよ。

    なんてブログをウキウキニヤニヤしながらスタバで書いていてふと気づきました。





    キャバクラにハマる男の心理そのもの。





    ……恐るべしスターバックス。
    まんまと騙されていますね。
    でも、行きますけどね。コーヒーくらい大した額じゃないし。
    塵も積もれば山となると言いますが、コーヒーくらい大した額じゃないですよ。ハハハ。







    弱い男だな、自分。





    おしまい。
    2019.11
    08


    23:23
    Category : 日記
    公演も終わりひと段落ついて、やっとゆっくりした時間を過ごせるようになりました。
    用事があって奥さんと二人で天神まで出かけたので、遅いランチでも食べていこうと西通りをぶらぶらしていたら、おいしそうなカレー屋さんが目に入りました。
    「あそこ、前から行きたかったとよ。」
    と奥さん。僕もカレーが食べたい気持ちだったので行くことにしました。
    店内に入り、わくわくしている奥さん。
    メニューを見ながら、あれでもないこれもないとわくわくしている奥さん。
    じゃあ、これとこれを頼んで半分ずつにしようとわくわくしている奥さん。
    楽しい気持ちになってよかったな、と思いながら、僕の中ではある疑念が湧き上がっていました。

    ……ここ、なんか来たことある?

    店の作りとか見覚えあるんですよね。
    狭い店内とか、窓から見た景色とかも。

    「前、来たことない?」
    と喉元まで出かかってぐっと呑み込みました。
    以前、同じようなことがあった時、
    「それ、別の人とやないと?」
    と鬼の形相で言われたことがあります。
    奥さんのわくわく感を見る限り、彼女は間違いなく初めてのはず。おそらく……昔付き合っていた子と一緒に来たんじゃないかと思います。

    危ない危ない。

    せっかくの楽しいランチが台無しになるところでした。

    カレーはとても美味しかったです。
    注文した中にやや珍しいカレーがあって、それも「へえ」と奥さんは感心していましたが、僕はうっすらと食べた記憶がありました。もちろん、そんなことおくびにも出しませんでしたが。
    大満足で食事を終え、帰ろうとした時、奥さんがあたりをキョロキョロと伺っていました。
    トイレかな、とピンと来ました。店の作り的に奥の方にあると思いがちなんですが、実は入口近くにあるんです。そういえば、さっきも食事の途中で別のお客さんがトイレを探して奥に行こうとし、店員さんに教えてもらっていました。
    「トイレ?あっちにあるよ。」
    と指し示しました。そうそう、これも思い出しました。ちょっとわかりにくいんです。

    「……よう知っとうね。」

    と不思議な顔をした奥さん。


    ……


    ……


    ……親切心なだけなんですけどね。墓穴を掘ってしまいました。